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紅葉紋 -敢えて散りゆく紅葉を選ぶ粋な美意識-

Sunday, January 18th, 2009

見渡せば花も紅葉もなかりけれ裏の蓬屋の秋の夕暮れ  藤原定家

日本の美意識を代表する紅葉は平安の昔から公家の好みだった。
藤原北家の閑院流の今出川家の代表紋である。
しかし、武士の世になるとこの紋は広まらなかった。
やはり、散りゆく紅葉は嫌われたに違いない。
しかし、それでも敢えて紅葉を選んだ粋な人々がいたことは記憶に留めておきたい。

だから、全国的にはどの地域でも30位に入っていない。

使用している有名人は以下。

福沢諭吉。1835年1月10日- 1901年2月3日、教育者、著述家。
豊前国中津藩の蔵屋敷で下級藩士福澤百助・於順の次男(末っ子)として生まれる。
東京学士会院(現在の日本学士院)初代会長、慶應義塾創設者。
代表作品は「学問のススメ」「西洋事情」「福翁自伝」など。
写真は息子の福沢百助の墓で撮影。


いわゆる楓(紅葉)のデザインではないが、尾崎紅葉の弟子の泉鏡花は、師匠の恩義から、敢えて源氏香紋の「紅葉の賀」を家紋として使用した。ちなみに、尾崎紅葉自身は違い鷹の羽紋である。

泉鏡花。1873年11月4日 – 1939年9月7日、小説家。
石川県金沢市下新町に生れる。
父・清次は、加賀藩細工方白銀職の系譜に属する象眼細工・彫金等の錺職人。
尾崎紅葉の『二人比丘尼 色懺悔』を読んで衝撃を受け、文学に志すようになる。
代表作は「高野聖」「草迷宮」「婦系図」など。

まさむね