Archive for the ‘時事ネタ’ Category

大麻禁止と日本憲法は同じである

Tuesday, February 3rd, 2009

若麒麟が大麻所持で逮捕された。
トンパチな事をしたものだ。

自分の一生を台無しにしてしまった。

大麻が問題なのは、ただ一点、法律で禁止されているからだ。
パクられた時のリスクを考えれば、あまりにもつまらない行為だからだ。
    ◆
個人的には若麒麟という関取の印象は薄い。
正直なところ、白露山や若ノ鵬が解雇された時は誠に残念だったが、個人的には、今回はそれほどでもない。

大相撲協会はいつもながら右往左往して、結局、若麒麟を解雇した。
妥当なところだと思う。マスコミは退職金が出るから除名にすべきと言っているが、気にする事はない。
条件反射的に言っているだけで、明日には忘れている。

さらに、今後は行司も含めて、所属者全員に抜き打ちテストをするらしい。行司もというところが微妙に笑える。

可哀想なのは、尾車親方だ。何度も謝罪していた。
若麒麟自身もおそらく、親方に迷惑をかけた事が一番辛いだろう。それを考えても、トンパチな事をしたものである。

関係ないが、「ピンポン!」というオバさん向け情報番組で、麻木久仁子が「HIPHOPスタイルで外出したのだから、親方も、気付かなかったんですかねぇ」と言っていた。
この人、本名は田中久仁子といういうらしいが、わざわざ、「麻木」なんていう意味深な芸名にしているんだからマシな事を言うかと思ったのに、期待したのが間違っていた。
    ◆
ちょうど、月9の「VOICE」というドラマで大麻吸引していた(らしい)学生の死が扱われていた。
このドラマは法医学のドラマで、最初、大麻を吸ったため意識不覚状態になって自殺したのではないかという仮説が出されていた。
大麻で幻覚?
こういうドラマは、大麻に対する誤解(偏見)を増殖する。大麻は覚醒剤や阿片やLSDではないのだ。
    ◆
同日、アメリカのマイケル・ヘルプスも大麻を吸引していた証拠写真がイギリスのサン紙に掲載された。それで金メダル8個である。
ヘルプスといい若麒麟といい、これでまた大麻が肉体に害が無いという事が新たに証明されてしまった。(かな?)
    ◆
最近、若干、大麻は本当に悪いのかという事がマスコミでも議論する傾向が出てきた。いいことだ。
大麻禁止は、GHQが日本に押し付けたものだ。
日本国憲法と同じなのである。
つい最近まで、憲法を変えるという議論は、それ自体がタブーだったが、時が経ち、憲法論議も徐々にではあるが解禁されてきたではないか。
一回り遅れでもいい。悪と決め付けるのではなく、大麻に関する議論も起きてほしいものだ。
    ◆
昨年来、若者の中でアルコールの消費が減ってきたというのが話題になってる。
何人もの人が生活を破壊されてきた。体も壊してきた。酒の上でのトラブルも絶えない。
当たり前の話だが、アルコールは危険なのだ。
それでも、法律で禁止されているわけではない。
それどころか、テレビでバンバン宣伝している。

一方、大麻は別に体に悪いわけではない、少なくとも酒やタバコよりは。
吸ったことによって、暴力的になったという話は聞いたことがない。
だけど所持は犯罪だ。
酒と大麻の扱い、どうみても不公平ではないのか。

しかし、こんな不公平な状況の中、大麻を吸う若者が増えてきたという。
酒が減って、大麻が増えるという事は、彼等はどこかで、本当の事をわかっているのかもしれない。

ただ、くだらない法律や偏見がまだ生きている。くれぐれも気をつけてほしい。それだけだ。

よろしければ、こちらのエントリー「大麻ってそんなに悪いの?」もご参照ください。

まさむね

人は様々なモノを作るが、思うようには作れないという話

Friday, January 30th, 2009

サッカー観戦が中高年の娯楽になりつつあるという。

Jリーグは28日、昨季リーグ戦のスタジアム観戦者について行った調査の結果を発表した。
観戦者の4割以上が40代以上と、中高年が観戦に熱心であることを示す結果が出た。(時事通信)

ということだ。
そのうち相撲のようになってしまうのだろうか。
おそらく、その原因は、サッカー観戦の独特の内輪感にあるのではないだろうか。
一見さんが、観戦に行っても疎外感を感じてしまうのである。
    ◆
しかし、これはどんなジャンルにも言えるのかもしれない。
プロレスだって、アイドルだって、オンラインゲームだって、SNSだってそうだ。

最初、担当者はどうやって人を集めようかと考える。
さらに、人を集め続けようかと考える。
そして、コアユーザーを作ればいいという話になる。
会員制やポイント制とかファンサービースを駆使して、それに成功する。
そうすると連帯感とか、独自の作法とか、常連とかが生れる。
ただ、そうなるとニューカマーにとって敷居が高くなる。
そして、そのジャンルが停滞する。

というサイクルはある程度普遍的なように思えるのだ。
だから、長期的戦略を立てるならば逆にコアユーザーを作らないというのが正しいという事も言える。
    ◆
実は、それに成功したのが2ちゃんねるなのである。
言うまでもなく、2ちゃんねるのアーキテクチャ上の特性は、最大1000レスでスレッドが終わること、最も最近書き込みがあったスレッドが板の一番上に表示されること、名前を記入しなくていいこと等である。
すなわち、常に、新しい状態であるように、常連が居つけなくなるように、設計されているという事なのである。
しかし、おそらく、西村ひろゆき氏は、最初、常連排除目的のためにこのような設計にしたわけではない。
特に、1000レスのdat落ちに関しては、運営経費上の処置だったと思う。

僕は、一度、2ちゃんねるが出来てから、2年目位の時に、ひろゆき氏に会う機会があった。その時、2ちゃんねるが他のサイトとは違って成功した理由を訊いたことがあるが、彼は言った。

「雪の玉ってありますよね。雪の坂に小さな石を投げると、転がりながら、その石にどんどん雪がついていって、段々大きくなる、あの雪玉です。
僕は、ただ、最初に石を投げただけで、それと同じように2ちゃんねるは、勝手に大きくなって行ったんですよ。」

ようするに、自分の意図とは別に出来上がっていったというのだ。
そのとき、僕には彼が何らかの秘密を隠しているようには思えなかった。
2ちゃんねるはひろゆき氏の狙い(予想)をはるかに超えて大きな存在になっていったのである。
おそらく、その時点でひろゆき氏にとって、2ちゃんねるの成功(肥大化)というものは、偶然と運以外の何物でもなかったのだと思う。

それは、一人一人が個人が責任を持って発言出来ないという日本の風土に生れた声にならない声を、匿名性+流動性を保証するようなアーキテクチャが、偶然にも拾い上げたと言う事なのだろう。
2ちゃんねるは、20世紀から21世紀初頭の日本という特別な舞台だからこそ大きくなったのだ。
マルクスは『ルイ・ボナパルトのブリュメールの18日』で「人々は歴史を作る。だが、思うようには作れない」という言葉を思い出した。
インターネットの世界でも、時として「人は、アーキテクチャを作るが、それが思った以上の化け物になることがある」のである。

しかし、一方で良識の世界ではそんな2ちゃんねるに対して、不快に思う人々も出てくる。それはある意味、当然だ。
その結果、2ちゃんねるを運営するひろゆき氏に対して、名誉毀損的書き込みがあったとして多くの訴訟が起こされた。
書いた本人は匿名だからわからない、だから訴訟の先は、その書き込みを放置したということで、ひろゆき氏に向いてしまったのだ。

しかし、彼はそれらの訴訟のほとんどを無視している。
それゆえに、まだ決着はついていない。
おそらく、普通の運営者だったら、ましてや会社で運営していれば、訴訟を終結させ、今後の訴訟を回避するために、アーキテクチャを変え、健全化を目指すであろうが、彼はそれをしない。
良くも悪くも、彼のその不良性によって、このサイトは生きつづけているのだ。
    ◆
さて、今年に入って2ちゃんねるで一番活発な板の一つ「ニュース速報+」で、一番スレが続いたのは以下の記事だった。

【マスコミ】毎日新聞の熊本支局次長、深夜に24歳女性の部屋に侵入し下着ドロ★

おそらく、テレビや新聞だけ見ている良識的な人には、ほとんど目に触れなかったであろうこの記事に対して、数日間で、延べにしても2万7000件(27スレ)もの罵倒が浴びせられたのである。
ちなみに昨年は、【訃報】 筑紫哲也さん、肺ガンのため死去 73歳 「NEWS23」元キャスター★という記事が57スレまで延びた。
テレビでは、良識的な面々が口々に追悼の言葉を述べている間に、ここでは、5万7000ものメシウマ~という「慶び」の声が寄せられていたのだ。

これを、ネットの落書、取るに足りない、不謹慎、と良識的な人は、一蹴するのだろう。
しかし、今までだったら、個人的、散発的にバラバラに生じていた人々の生の声や不満が集合する場所が出来たという現実はもう戻らない。
インターネットの普及に加えて、昨年来の不況は、マスコミを直撃し、彼等は今までのような特権的な場所には居られなくなってきたようだ。
今後、どうなっていくのであろうか。
    ◆
サッカーは中高年向けの娯楽だという話から、いつの間にか、関係ない話になってしまった。
すみません。

まさむね

何故、福男選びは足が不自由な恵比寿様の前で行われるのか

Sunday, January 11th, 2009

昨日、恒例の開門神事福男選びがあった。

西宮神社は”えべっさん”(恵比寿様)を奉る神社である。
ご存知の通り、恵比寿様は、イザナギ命とイザナミ命との間に生まれた最初の子である。
ところが、不具であったため葦の舟に入れて流され、この西宮に漂着し、海を司る神として祀られたという。

そのために、恵比寿像は座っている、あるいは膝立ちしている。
(写真はJR恵比寿駅前にある恵比寿像)
すなわち、恵比寿様は足が不自由な神様なのである。

さて、開門神事福男選びであるが、元々、1月9日の夜は、”えべっさん”が市中を廻られるということで、氏子は家に篭る風習があったという。
おそらく、その篭りには、”えべっさん”の不恰好な徘徊を見ては失礼だという氏子達の配慮という面もあったのではないかと、僕は思う。

そして、その忌篭りが解かれたと同時に、氏子達は、一斉に神社まで駆ける。
その風習が、現在の開門神事福男選びの起源ということなのだ。
     ◆
しかし、よく考えてみれば、足が不自由な”えべっさん”を前にして、氏子が足を競うというのはどこかおかしくないか。
普通の感覚ならば、逆にえ”べっさん”は嫉妬すると思うのだが。
例えば、弁財天をカップルでお参りすると、そのカップルは別れるという伝説があるみたいに。
しかし、逆に言えば、開門神事の賑わいは、そんな人間の無作法な行事を許してくれるほど”えべっさん”は太っ腹な神様、という事の証明なのではないだろうか。
それだけ太っ腹だからこそ、どんな人に対しても大漁安全、商売繁盛を約束してくれるのだ。
     ◆
あるいは、”えべっさん”は自らの御足を、ある種、スケープゴードにすることによって、氏子に健脚を保障したのかもしれない。
雛人形の川流しが元々、それらを生贄にすることによって、子供達の健康を守るように。
あるいは、縄文時代の土偶は必ず体の一部が壊されて、埋められたという話を聞いたことがある。
それは次に生れてくる子が、五体満足に生れてくるようにとの願いが込められていたというのだ。
     ◆
本当の事はわからない。

もしかしたら、何も考えないで、いつの間にか、なんとかく、そういう儀式になったのかもしれない。
おそらく、その確率が高い。
しかし、そうだとしても、それはそれで、日本的なおおらかさがあって、僕は好きである。

まさむね

現代における「絆」とは? ~天皇陛下のご感想と飯島愛の死~

Monday, December 29th, 2008

世界的な金融危機に端を発して、現在多くの国々が深刻な経済危機に直面しており、我が国においても、経済の悪化に伴い多くの国民が困難な状況に置かれていることを案じています。働きたい人々が働く機会を持ち得ないという事態に心が痛みます。

これまでさまざまな苦難を克服してきた国民の英知を結集し、また、互いに絆(きずな)を大切にして助け合うことにより、皆で、この度の困難を乗り越えることを切に願っています。

23日の天皇誕生日に、天皇陛下はご感想を発表された。
冒頭はその最後の一節である。

国民に対して、知恵とで、国難を乗り切るようにとのこと。
今まで、今上天皇が、ここまで踏み込んだ御言葉を述べられたことがあっただろうか。
日本人なら、一人ひとり心に刻み込むべきだ。

政治の場面においては、「国難を前にして、与党、野党争っている場合ではない」という示唆にも聞こえるが、政治家はこの御言葉をよく咀嚼して、正月からの行動をとってもらいたいものだ。

一方、年の暮れ、数々の企業から、派遣切りの発表がなされた。
その中の多くの企業は、しばらく続いた円安の恩恵を受けていた輸出依存企業だ。
日本を代表する名立たる大企業が、本当に今、それまで企業のために、働いてくれていた派遣従業員を、ホームレスにしてまで切らなければならないのか。
を大切にして助け合うことで困難を乗り越える事を願う」というのが何を意味するのかをもう一度、考え直して欲しい。まだ間に合う。
    ◆
次の日の24日のクリスマスイヴ、飯島愛が自宅のマンションで亡くなっているのが発見された。
死因はまだはっきりしていないが、亡くなってから既に数日間経っていたようだった。
いわゆる孤独死。気の毒な話である。

今日の「サンデージャポン」でコメンテーター達が彼女の思い出を語っていたが、その言葉はどれも悲しかった。

◆爆笑問題・田中裕二
すごく繊細な人だった。辞めるときも「漫才があっていいな。私なんて何もないんだよ」といっていた。辞めたあとも番組をよく見てくれていて「またデーブがつまらないこといってる…」とかメールが来ていた。
◆テリー伊藤
1カ月前に「芸能界に戻ってこいよ」と話したのだが…。ずっと芸能界にいたらこんな結末にはならなかったかも。今日は皆に会いにきているはず。
◆高橋ジョージ
すごい居心地のいい人だった。(昨年3月25日の)最後のサンジャポ出演のときに「ロード」を歌ったら何回もメールをくれた。「アーティストに歌ってもらっちゃって。私なんかのために…」といっていた。人のことばっかりだった。
◆デーブ・スペクター
サンジャポは生放送なので一番愛ちゃんらしく見えた。最後の出演のときに「自分の代わりはいっぱいいる」と言っていたが、飯島愛は彼女しかいない。
◆八代英輝弁護士
やりたいことがいっぱいあっただろう。HIV啓発活動を積極的にやるなどとって代わることのできない、大切な人だった。
◆西川史子
7月にお会いして「愛ちゃんのあとやりにくいよ」と言ったら「大丈夫だよ、見てないけど」といわれた。愛ちゃん流のエールかも。寂しいですね。

  -nikkansport.com 08.12.28

サンジャポファミリーとか言いながらはしゃいで、あんなに仲が良さそうだった芸能人達はみんな痛恨の思いだろう。
一見、華やかな人間関係の真っ只中にいるようにも見えた彼女だが、近所の交番に行って、「寂しいから話を聞いて欲しい」と相談していたのである。
飯島愛の内面を思うと、華やかな芸能界、そしてそれにとどまらず、僕たちが生きる現代社会における見せ掛けのがいかに虚しいものかと考えざるを得ない。
    ◆
さて、を語源辞典で調べてみた。

とは犬や馬などの動物を繋ぎ止めておく綱のことをいう

元々、という言葉は結びつきを表すと同時に、その裏に束縛という言葉が張り付いているのだ。
それは、決して暖かいだけのものではないのである。

それどころか、僕たち人間の歴史は、ある面、(=束縛)からの解放の歴史なのである。

おそらく、戦後の核家族化、地縁・血縁共同体の弱体化というのはその流れに沿っている。
さらに、非正規雇用者の増加、農家の激減、晩婚化、少子化という現象も(=束縛)からの解放という歴史の流れの中にある。
それは、人それぞれ、自由な生き方を認めようという思想のもとに、結婚も就職も転職も子作りも自分で選択できるようになったからだ。

しかし、それは当然、個々の人生が厳しい競争原理にさらされるようになったという負の面も併せ持っていたのである。
自由は、同時に、そして必然的に、敗者を生み出してしまうということなのだ。
    ◆
しかし、競争に負けた者には悲惨な境遇しか残っていないというのでいいのだろうか。
極端な例かもしれないが、派遣社員が契約を切られた後に、すぐにホームレスという底が抜けた社会はやはりおかしい。

しかし、日本人は束縛からの解放の歴史を元に戻して、かつての地縁血縁共同体を取り戻すことなど出来るのだろうか。
一方、そうでなければといって、の構築を一方的に国家に押し付けるということは健全なことなのだろうか。それはゆくゆくは、国家からの束縛を意味してしまうのではないだろうか。
また、例えば、今年の紅白歌合戦のテーマ「歌の力、歌の」のようにマスコミがキャッチフレーズとして喧伝しまくればいいというものでも全くないであろう。
    ◆
陛下が言われた「この困難を乗り越えるための」をどのように創り直していくのか、それこそ、今、日本人が英知を結集して考えなければならない事なのだ。
これは、まさに歴史的試練である。

まさむね

一本気新聞今年のベストエントリー

Tuesday, December 23rd, 2008

今年復活した「一本気新聞」だが、今年のベストエントリーを勝手にあげさせていただく。

総合部門

1)隣の晩御飯と地域格差の実態
2)桜の欺瞞性と太田光夫妻
3)「私は貝になりたい」は何故失敗したのか
4)ジャイアント馬場は宮沢章夫の理想を体現していた
5)「源氏物語」誕生 1000周年に寄せて
6)ジョンレノンは労働者階級の歌が作れなかった
7)少子化を踏まえて日本はどうなっていくべきか
8)聖子とヨーコ
9)はるな愛が来年さらに飛躍するであろう7つの理由
10)民主党は小沢待受など配っている場合か

ニュース部門

1)天窓にオバサン 想像を超える不条理
2)元厚生次官宅襲撃事件の結末が示唆するもの
3)船場吉兆倒産 湯木佐知子さんへ捧げる歌
4)寺山と永山と加藤智大
5)北京五輪を覆う座り心地の悪さ
6)団塊 Jr.の女達、人生いろいろ
7)水道からドジョウの不条理な世界
8)後期高齢者医療制度に関して
9)プロレスとしての丸明
10)小室哲哉、夢に裏切られた男

ドラマ部門

1)大河ドラマ「篤姫」の視聴率がよかった11の理由
2)ROOKIES に心奪われた俺って何?
3)「スキャンダル」最終回に残した11の疑問
4)「四つの嘘」と「アラフォー」
5)ラストフレンズとは誰だったのか
6)なんかいつものクドカンとは違う「流星の絆」
7)鹿男あをによし 最終回で全ての謎はとけたのか
8)モンスターペレントとは誰だ?
9)14年前の「29歳のクリスマス」再放送の評価は?
10)「イノセントラブ」最終回に残された8つの不可解さ

J-POP部門

1)来年の紅白歌合戦にモーニング娘。が出場するにはどうすればいいのか
2)不安時代の旅人、ミスチル
3)(R&B)+平安文学=EXILE
4)桑田佳祐 普通のモテない男の妄想歌
5)安室奈美恵は孤高の戦士だ
6)「そばにいるね」は格差社会を正当化する
7)ジェロの海雪等 J-POPと日本の古典文学
8)「二人」aiko、その視線のリアリティ
9)千の夜をこえて、希望の唄、愛唄を歌え自宅で青年よ
10)70 年代ユーミンの役割

まさむね

内定を取り消された学生達は逆にチャンスではないか

Sunday, December 14th, 2008

内定を取り消された学生達は逆にチャンスではないだろうか。

これから社会人になろうというタイミングで、思わぬ挫折を負ってしまったと思われているかもしれないが、そんな会社に入らなくてよかったではないか。

早晩、つぶれるよ。
あるいは、一度、約束したことを守れないような矜持の無い会社ということだ。
入社してからもいろいろと苦労するに違いない。だったら、よかったではないか。

おそらく、これからの時代、2回や3回の転職なんて当たり前の時代になるわけだから、その一回目が他人より早く来たと思えばいい。
しかも、今後の人生におけるネタ話が出来たんだから、それはそれで面白い経験だよね。

もし、僕がそういう立場だったら、

1)自分のブログの中に「とりけされた内定日記」みたいなカテゴリーを作って、自分の行動と会社の対応を書きまくる。
2)取材に来たマスコミと顔見知りになり、その経過をどんどんリークし、あわよくば、有名人になる道を模索。
3)最終的な目標を決めて、例えば、社長と一対一面接に持ちこんで謝らせるとか、慰謝料500万円を払わせるとか、それに向かって、戦略を考え、実行。
4)一方で、新たな就職活動を始める。

みたいな事、するかも。そうすれば、社会の仕組みがわかるし、ユニークな経験はきっと、その後の人生に役立つと思う。

まさむね

2兆円の雇用対策って何?金使う前に頭使えば!

Tuesday, December 9th, 2008

先頃、自民党から3年間で2兆円、140万人の雇用創出を盛り込んだ雇用対策案が、麻生総理に提出された。

これって、金額だけ見ると、本格的な雇用対策のようにも見えるだけど、おそらく企業経営側、そして、現在失業している人達、ようするに全ての人々にとって、多くの疑問が残るところだろう。
内容に関しては、雇用した企業に対して、一人当たり最高100万円の補助とか、職業支援センターの充実とか、雇用保険期間の延長とからしいが、どれもこれもパッとしない。
本当に大丈夫なのって内容なのだ。

まず、雇用時の100万円だけど、政府が労働者に持参金を付けて、あと、よろしくって事でしょ。
元々、仕事がなくて、派遣社員、期間工なんかが解雇されているんだから、そんなことしたって、意味ないよね。
企業にしてみれば、それよりも発注してよ、ってことだからね。

さらに、こういう制度を利用した悪質な詐欺なんかも出てきそう。
書類上で就職させて、月・数万円だけ給料上げて、3ヶ月後に、もう来なくていいよみたいな事を、狂言でやるとかさ。
勿論、そのあたり、政府は、そういう事が無いように十分考えているんだろうけどさ。
先日の定額給付金のドタバタを見てると、政治家がやるって先に言っちゃったもんだから、後で行政が取り繕おうとして無理が出て、みたいな流れも有り得なくないからね。

さらに職業支援センターだけどさ、これって職安を充実すればいいっていう話じゃないのでしょうか。
普通の国民感覚だと、また新しい天下り先が出来るわけね。って思うよ。

それにしても、僕も昔、何度か職安に行ったことあるけど、職員やる気ないよね。
そして、そこに足を運ぶ人たちは、ただ、手当てが欲しくて行ってるんだけど、あの30人くらい立たせてさ、一人づつ名前読んで書類渡すの辞めて欲しいよな。
全く繊細な配慮なし。
職業支援センターっていうなら、職安の人たちをにまず全員馘首にしてから、対人関係支援プログラム受けさせて、使いものになるんだったら再雇用したら。
あと、関係ないけど、あのハローワークって言い方いまだに納得できない。「こんにちわ仕事」っていうの?英語にもなってないんじゃないの?

さらに、雇用保険期間の延長だけど、今、確か、雇用保険って月々かなり安いよね。
数百円だったような...僕はそれを3000円ぐらいにしてもいいから、セーフティーネットを充実させて欲しいと思うよ。
値下げするなんてのは、本当に目先の微々たる”媚売り”以外の何物でもない。
もっとも、私の仕事館なんか作られちゃうのも、それはそれとしていかがなものかと思うけどね。

それはともかく、そもそも、僕が思うに、雇用対策っていうのをそれだけで考えるんじゃなくて、今後、日本をどうして行きたいのか、という視点から考えるべきだと思うわけ。
政治家のビジョンが無いから、とにかく、現状の社会を、いかにごまかしながら継続させるかみたいな話になっちゃうんだよね。

例えば、給料が減ったとしても、社会として必要なNPOだとか、環境対策だとか、医療・介護だとか、教育だとか、農業だとか、どの分野を日本のドメインにするべきかっていう大きな方針を決めてもらって、それに従った、労働者移動を考えて欲しいよね。
麻生首相の場合、彼が、どういう日本にしたいのかってことが全く伝わってこないのが問題。
例えば、「とにかく、環境技術に関して、日本を世界のトップレベルにしたい。日本が世界と闘っていえる武器にしたい。そのために、人材をそちらにシフトすべく、雇用対策+補助をします。」みたいなさ。
そうすれば、それに対して、国民だっていい、悪い、賛成、反対の意思が表せるでしょ。

現状だと、麻生さんって、別に普通にやってくれればいいものの、一人でエラーを重ねて、自滅してって、知ったかぶりして、またすべって、転んで、しかも何をやりたいのかも見えない感じ。こっちも辛いよね。

しかし、この年の暮れに、解雇を言い渡された大工場の期間工、派遣社員の人たちは本当にかわいそうだよね。
おそらく、トヨタならトヨタ、キャノンならキャノンで何年も働いて「俺は世界のトヨタ(キャノン)をささえてるんだ」っていうプライドを持って、必死に頑張ってきたんだろうけど、「来月から来なくていい。ごくろうさん」ってのはお金の問題以上に、そういった労働者のプライドを大いに傷つけると思うんだ。
奥田さんとか、御手洗さんなんかの話を聞いていると、全く哲学とか無いよね。無関係な僕でも情けなくなるよ。
また、一方、それに対して、正社員の人たちはどう思ってるんだろう。いままで隣で働いていた人がどんどん首切られてさ。「俺じゃなくてよかった。」とか思ってるのかな?
テレビも是非ともそういう人たちの気持ちを聞かせて欲しい。
本当は、定年退職間近で、対して仕事してないくせに、年功序列で莫大な賃金取ってる人たちいるんじゃないのかな。
ワークシェアっていうのはちょっと胡散臭そうだけど、おそらく、原資の分配に関して、考えないといけない時期でしょ。期間工の首切るんじゃなくてさ。

っていうか、テレビ業界自体が一番そういう意味での格差があるところなんだっけ。だから、下請けのADが居なくなっても、しょうがない位の感性しかないんじゃないかって疑いたくもなる。
テレビのコメンテーター達は、今まで株主に配当していた金を賃金に回せばいいとか、言ってるけど、そういう問題なの?僕はよくわからないけどね。

さらに、僕が一番心配していることは、そういう風に首を切られて、しかも一人づつ放り出された人たちが、いわゆる金無し、人間関係無し、夢無しの状態になってしまい、生き甲斐(プライド)を失っちゃうって事。
僕には何も出来ないけど、本当に頑張って欲しいと思う。

まさむね

元厚生次官宅襲撃事件の結末が示唆するもの

Sunday, November 23rd, 2008

元厚生事務次官宅連続襲撃事件が意外な結末をむかえた。
埼玉に住む46歳の独り暮らしの男が自首したのだ。

「34年前、保健所に家族を殺された仇討ちである。やつらは今も毎年、毎年、何の罪も無い50万頭のペットを殺し続けている。無駄な殺生をすれば、それは自分に返ってくると思え!」

これは、彼が自首直前にマスコミに送りつけた(と思われる)メールでの一節だ。

他人にとっては、理解しがたい苦悩、煩悶、怒りが、ばらばらになった個々人の心の中でマグマのように、それぞれ渦巻いている。
それが現代社会である。

さて、現代の格差社会は、地域と地域の間の格差ではない。より、本質的なのは、地域社会内でのコミュニティ格差である。
今、地域社会には、ヨネスケが隣の晩御飯のしゃもじを持って訪問しそうな団欒家族、木更津キャッツアイ的な仲間、そしてそれらの結びつきから墜ちた人々、この3つの階層がある。

僕には小泉容疑者が、三番目の墜ちてしまった人の一人ではないかと思えてならない。

しかし、現実的に、結びつきから墜ちてしまった人々の心情を汲み取る政治的回路が無い(彼らの心情を唯一汲み取れるのがネットか?)ことは、大きな問題だ。
小沢さんや麻生さんが、地方を回りましたって行っても、決してこれらの人々と会うことは無いだろう。
という事は、物事の重要性には気付かないだろう。

ドストエフスキーは、”一杯の紅茶のためなら世界が滅んでもいい”と記しているが、19世紀の文豪のつぶやきが、21世紀には普通の人々の心にまで浸透しているのか。
なにか手を打てば、政治は、小泉容疑者を救うことが出来たのだろうか。今回の事件が提示する問題は小さくない。

まさむね

高齢者問題から逃げた筑紫哲也

Sunday, November 16th, 2008

筑紫哲也の最後の多事争論web版を見た。

内容を抜粋する。

———-

政治っていうのは古典的には、世代の間でパイを奪い合う。
若い世代のために、これからの世代のためにどのくらいお金を使うか。
世の中につくしてきた高齢者にどれくらいお金を使うか、

どっちに配分を多くしたらいいのかというのが政治の選択肢であるはずなんですね。
私達の国の今のおかしさっていうのは何なのかというのは実はどっちにも行っていない。

問題ははっきりしている。
問題はここにあるんだということはまずははっきりしないと何事もはじまらない。
その上で、それにむかって闘うのか、もう、それに負けるのか
そこが私達に迫られている選択肢だろうと思います。
———
筑紫さんは最後まで、自分の主張をしないで、なんとなく日本、国家、政治、行政をゆるく批判する人だった。
また、自分を支えてくれた内輪の人間、そして、自分のファン層には格別の配慮をする人だった。
彼が”一流”のジャーナリストの位置をキープし続ける事が出来たのは、おそらく、この気遣い力のお陰に違いない。
最後の多事争論においても高齢者に対して配慮したいい方で物事の本質をずらす。彼は最後まで、高齢者問題から逃げた。結論を出さなかった。恐らく、問題であるという事はわかっていただろうに、だ。

しかも、彼は同じ動画の中で、自分はTVではほとんどやりたい事が出来なかったと弱毒を吐く。
散々、電波を私物化して(宮崎哲哉氏談)おきながら、どこまで自分勝手な人なんだろうと思わざるを得ない。

さて、筑紫さんが最後の提示した問題だが、現代の日本は明らかに高齢者に金を使いすぎだ。
彼らが貧しい人々というなら、それもわからないではないが、彼らは裕福なのだ。65歳以上の貯蓄残高(2,423万円)は、全世帯の1.4倍になっているという報告もある。

後期高齢者医療制度に対する高齢者達の反対に関しても、よく考えると、理解不能だ。
どうせ払うものを天引きするのがどこが問題なのか。
75歳以上という線引きに関しては、行政として、高齢者医療費の伸びを抑えようとするのは当然のことではないか。

はっきり言って、治療を受ける必要のない高齢者がこぞって通院している様は、何とかならないものか。

僕はC型肝炎の治療で毎週、土曜日に家の近くの総合病院に通院しているが、こんなスケジュールだ。

午前8時に受付
午前9時に診療開始
午前10時に採血の順番が来る。(採血自体は10分位で終わる)
午後11時に採血検査の結果を踏まえて医師の診療
午後12時にインターフェロンの注射

毎回、4時間もの時間を取られる。そして、僕のライバル達は勿論、ほとんどが高齢者達だ。

しかし、政治は彼らを重要な票田と考えているから、彼らに無理を強いる事はない。
定額給付金に関しても、いつの間にか、高齢者には8000円を上乗せするという話になっており、誰も反論しない。
子供に対して、余分に8000円を与えるのはわかる。子供達はこれからの消費者だから、お金を使うことの楽しさを教えるという意味もあるんだろう。
だけど、高齢者にお金を与えても、おそらく貯蓄に回るだけだろう。誰でもわかる話を誰も言い出さないのはどうしたものか。

そういう意味で、筑紫さんに提示した問題に対して英断する政治家の出現を待ちたい。
それは、麻生さんでも、小沢さんでもないのは確かだ。

何故ならば、麻生さんや小沢さんのような裕福な高齢者予備軍が、高齢者に対して我慢しろとは言えないからだ。
何とかならないものか。

まさむね

筑紫さんはオナラが臭そうな人だった

Sunday, November 9th, 2008

筑紫哲也さんがガンで亡くなった。

僕たちの世代にとって、ジャーナリストと言えば、筑紫さんの顔が思い浮かぶ程、”それらしい”人だった。
このキャラクタ力は強固だ。
そういう意味でマスコミ既得権の代表者みたいな人だったよね。

だから、同業者であるマスコミ人はあまねく、筑紫さんに哀悼の意を示す。
「週刊ニュース新書」の田勢康弘さん、「JNN報道特集」の田丸美寿々さん、そして鳥越俊太郎さん達は異口同音に、「ブレない人」という言い方をしていた。
ブレないという事は、いつも同じ事を言っていたという事でしょ。
既に視聴者が持っているイメージ通りに振舞って、新しいこと考えなくていいんだから、ある意味、楽な立場だったんだろう。キャスターの発言で面白かったのは、安藤優子さん。「1980年頃、アメリカからの報道時、私が筑紫さんの通訳をしたんですよ。」って、ここに来て、朝日新聞・ワシントン特派員が看板の筑紫さんの英語力の無さを暴露するか!?こういうのを無邪気な悪意って言うんだろうな。

一方、2chでは、彼の事ボコボコ。
「慶んで、哀悼の意を表します」「日本の癌も癌には勝てず」「癌細胞に感謝!」等、そこまで言うか。
ニュー速+でのスレ数は、1日で30を越える。アメリカ大統領選挙、小室問題をはるかに上回る。大人気だ。

いつもそうだが、マスコミの言論とネットの反応の相反を再確認させられた。

僕の個人的な印象では、オナラの臭そうな人。
換言すれば、裏ではいつもいいもの食べてそう、あと、肉とか、辛い物好きそうな人だったよね。

まさむね