団塊Jr.世代(1970年代前半生まれ)の女性が話題になる出来事がここのところ相次いだ。
9月23日、福岡市の公園で小1の富石弘輝君(6)が殺害された事件で、母親の富石薫容疑者(35)が殺人容疑で逮捕された。
薫容疑者は病気のために手足が不自由で、1人で立ち上がることも容易でなかった。
弘輝君は情緒障害で特別支援学級に通っており、薫容疑者は十分に子育てができないことを悩んでいたという。
切ない、切なすぎる。
9月24日、小渕優子衆院議員(34)が少子化担当相として初入閣を果たす。
彼女は、成城大学卒業後、TBSに入社。その後、父・恵三の急逝に伴って、地盤を引継ぎ、衆議院議員に当選。
平成16年にTBS時代の同僚で、”花男”のプロデューサーの瀬戸口克陽氏と結婚し、昨年9月には男児を出産した。そして、34歳という若さでの初入閣。戦後最年少の記録だそうだ。
羨ましい、羨ましすぎる。
9月25日、「池袋駅でナンパしている男を刺し殺す」殺人予告を2chの掲示板に書き込んだとして、警視庁は中野区のアルバイト事務員の竹内清美容疑者(36)を、偽計業務妨害の疑いで逮捕。
容疑者は、容疑を認めた上で、「若い女をナンパするような男は許せなかった」「男が若いキレイな女性ばかりに声をかけていた」と供述しているという。
痛い、痛すぎる。
9月26日、広島西署は、幼稚園、小学校などに殺人予告の脅迫文を送り付けたとして無職熊野陽子容疑者(36)を逮捕した(ただし、現時点では否認)。
脅迫文には「こどもたちを殺します。楽しい殺人ゲームの始まり始まり」とあったという。
寂しい、寂しすぎる。
彼女達が属する団塊ジュニア世代は、他の世代に比べて、人数が多く、子供の頃から競争を強いられてきた。
しかし、大学卒業時期にちょうど「就職氷河期」を迎え、就職活動に失敗して、フリーターとして、あるいはパラサイトシングルとしての選択を余儀なくされた者も多かった。
その彼女達も30代中盤を迎え、人生において、いわゆる”やり直しの効かない”年代に入った。
それぞれの人生には、置かれた現状の格差と同時に、将来に対する希望の格差という意味で、決定的な差がついてしまっているのだ。
しかし、この状況を自己責任という残酷な言葉で片付けていいものだろうか。
上記の4人にまつわるニュースは、まさに、彼女達が置かれた状況を象徴的に示しているように受け止められた。
少子化担当大臣に就任した小渕さん、挨拶周りとかでなにかとお忙しいかとは思いますが、一瞬でも、富石薫、竹内清美、熊野陽子の3人の人生にも思いを寄せてみてはいかがだろうか。
生れた状況が違っていたら、あなたもその3人になっていたかもしれないのだから。
まさむね