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チベットはもともと独立国だ

Tuesday, April 15th, 2008

チベット問題を云々するのは中国への内政干渉なのだろうか。
中国の主張によると元の時代からチベットは中国(シナ)の領土とのことだが、その「元」だって、モンゴルの征服王朝じゃなかったの?
その後、チベットはシナ(元、明、清)に対して、独立といえば、独立、冊封体制下と言えば、冊封体制下、領土内と言えば、領土内という曖昧な状態をダラダラ繰り返したんだよね。
例えば、明時代に発表された「大明一統志」によるとチベットは完全に明とは別(平凡社の「世界歴史辞典」より)とされている。
でも、そんな状況の中、シナの王朝は、権力の源泉である「徳」をチベットの聖人からの承認で得るという精神的な結びつきがあった。ようするに相互信頼と尊敬があったんだと思う。

以下、「チベット」多田等観(岩波新書)からの引用です。


ツァムカパは国の内外より厚く敬仰せられ、明の太帝はたびたび使を派して来朝を請うたが、辞して赴かず、弟子のジャムチェンチュウゼを代理としてシナに派遣した。太帝と仁帝はラマ教に深く帰依し、西蔵大蔵経カンギュール部の上梓を行わしめた。世に永楽版大蔵経と称しているのはこれである。

五世ラマは1652年清朝に迎えられて、北京城に入り、国師としての禮遇を受けた。この時、北京に西黄寺を建立し、世祖から西天大善自在仏という尊称を贈られた。

パンチェンラマ・パルテンエシェは乾隆帝70歳の賀宴に招かれて、北京を訪問した。乾隆帝はこれに先立って熱河に避暑山荘と名づける離宮を造営し、壮大な八大ラマ廟を建立して大いにラマ教に庇護を加えた。
~(後略)

現状、中国政府はダライラマ14世を罪人として扱っているが、そこをまず改めないと問題は解決しないんじゃないの?

まさむね